LOMO LC-A INSTANT BACK+

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lomoinstant01.jpgLOMO LC-A INSTANT BACK+」というガジェットを衝動買いしてしまった。もともと、ポラロイドカメラでインスタント写真を撮影するのが趣味だったのだが、同社がインスタントフィルムの製造から撤退して数年、最近では使用期限切れのものしか入手できなくなってしまった。

同社の製造設備を引き継いだThe Impossible Project社が、互換性のあるモノクロのインスタントフィルムを再販したところだが、カラーフィルムについては、今年の夏以降になるとのことなので、それまでの間、フジのインスタントフィルムが使えるこのガジェットで遊んでみることにした。

たまたま、ほとんど使わなくなってしまったLOMO LC-A+が手元にあったので、これに装着してみることにする。作業手順は、Lomography Japanのプロダクトページに詳細なムービーが掲載されているので、それに従えばものの小一時間で終了だ。基本的にはカメラの裏蓋を外して、この製品を装着するだけである。因みに、製品価格は、使用するFUJIFILMのinstax miniの2本パックが付いて、送料込みで約1万円少々だ。ただし、電池(CR2x2)は別売なので要注意。

lomoinstant02.jpg装着後の背面は、上記のようになる。通常の35mmフィルムよりもサイズが大きいFUJIFILMのinstax mini(62x46mm)を利用するので、かなり大ぶりだ。当然、カメラ本体の背面にあるファインダーは使えないので、付属のビューファインダーをアクセサリーシューに装着してフレーミングを行う。

カメラの背面が覆い隠されてしまうことにより、シャッターチャージは、巻き上げノブではなく、カメラ底面の多重露出ノブを用いて行う。インスタントフィルムを用いて多重露出を行えるというのも、この製品の特徴の一つだ。

LC-A+用に設計された製品だが、LC-Aにも装着可能とのこと。ただし、その場合には、本体の巻き上げノブを操作してシャッターチャージを行う必要があり、これが結構やり辛い。側面にわずかに露出しているノブをかなりの力を込めて回す必要があるのだ。まあ、ロシアカメラの巻き上げは、固いものと相場が決まっているので、文句は言えないが。当然ながら、LC-Aに装着した場合には多重露出はできない。

フィルムサイズ変更に伴ない、フランジバックも変わるので、「補正レンズ」なるものをカメラの内部に装着する必要があるのだが、この影響で、EV値が-2下がる。instax miniは、もともとISO800のフィルムだが、カメラ側のAE設定は、ISO200が標準となる。

なお、この製品は、カメラとは全く連動していない。やっているのは、撮影後のインスタントフィルムの排出だけである。背面左下の赤い輪郭のついたボタンを押すとフィルムが排出されて現像が始まる。シャッターを切っていなくても、このボタンを押すと未露光フィルムが排出されてしまうので、ボタンの脇にはスイッチが付いており、普段はこれをOFFにしておくことにより、フィルムの無駄使いを防止するという、マニュアルフェールセーフ機能を備えている。

さて、実際に写してみた結果だが、補正レンズを用いて無理やりフィルムサイズを拡大しているせいか、画面の四隅がケラレる。またLC-Aの「トンネル効果」が一層強調されて、周辺光量の落ち込みが激しく、黒いフレームが付いたような写真となる。タル型の歪みが強烈なのも補正レンズが原因だろう。

100501-A.jpg都内の某美術館の吹き抜け。感度設定はデフォルトのISO200のままだが、明暗のコントラストがやたらと強調されている。原寸では、それなりにピントが合っているかに見えるが、スキャンして拡大するとこのような具合だ。しかし、これはこれで、面白い。ボカノウスキーの「天使」の一場面を思わせると言ったら自画自賛が過ぎるか。


100501-B.jpg同じ美術館の外観。晴天の日差しを正面から浴びた状態だったので、ISO400に設定して、撮影したが、完全にオーバー気味だ。青空が白飛びしてしまっている。これはもう一段絞ってISO800でも良かったかもしれない。四周に黒いフレームが回っており補正レンズを用いてもイメージサークルがフィルムサイズよりも小さいことが歴然としている。


100501-C.jpg地下鉄から美術館への通路の壁面。全面が白い壁に正方形の穴があいていて、その部分が間接光で照明されている。標準のISO200での撮影だが、光源のグレアが激しいせいか、白い壁が黒く写っている。実際に見た感じとは全く異なる写真となったが、こういうのも面白い。


100501-D.jpgカメラトス風。実際には、暗い部屋の中で、光源に向かってカメラを振り回したもの。多重露出機能を使って、4?5 回シャッターを切っている。このような作品を作るには向いているように思う。デジカメでも同様のことは可能だが、ほとんど即時に実寸で結果を確認できるというのが良い。こうした作品では、緻密性という意味での解像度よりも銀塩的な滑らかさの方が好ましいと思う。ぬめっとした厚みのある色が出る。


100501-E.jpg調子に乗って、もう一枚。こちらは、発光ダイオード等の弱い光源を至近距離から撮影したもの。当然、ピントはボケボケだが、そもそもカメラトス風なので、気にならない。光の線が点線になっているところがあって、面白い。


という訳で、よほどの好条件が揃わなくては、まともな作品は撮れないが、そこを逆手にとって遊んでみると意外と面白い。フィルムサイズは小さいが、ポラロイドフィルムよりは、かなり安価なのでお気楽に撮影できる。

また、撮影直後にフィルムの自動現像が始まり、ワクワクしながら画像が浮き上がってくるのを待つ、あの何とも言えない間合いと期待感は、デジカメでも普通の銀塩カメラでも味わうことができないものだ。そういった意味では、インスタントカメラは、今後もしぶとく生き残る可能性があるのではないか。なんといっても、こうして撮影されたフィルムは、世界にたった一枚だけしか存在しないのだから。ちっぽけなサイズではあっても、デジタル画像にも、焼き増し可能な普通の銀塩写真にもない、一回性という魅力がある。



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