秋のPZ600

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20100925-1.jpg ここ数日で、すっかり秋めいてきた。冷蔵庫の野菜入れに保存していたPZ600の出番だ。以前、猛暑の中で撮影したことがあるが(「PZ600フィルム試写」)、その時は、そこそこの結果しか得られなかった。今日の午前中の気温は、20度C以下。ちょうど適切な温度である。Polaroid ProCamに装填して、撮影してみた...

まずは、室内でのストロボ撮影。カメラに付属のClose-upレンズを装着している。因みにProCamは、工事現場などでの利用を前提として設計されているようで、Polaroidカメラの中では、広角寄りのレンズを装着している。それもあって、Colose-upレンズを装着すると25cm程度まで寄ることができる。室温は20度弱だったが、黒の締まりが良い感じだ。


20100925-2.jpg こちらも屋内撮影。室温は23度程度だ。過度にセピア調になることはなく、落ち着いた描写となった。


20100925-3.jpg これは少し温度が高めだったせいか、若干赤味が強い。とはいえ、真夏の屋外での撮影に比較すると、解像度もコントラストも高い。


20100925-4.jpg20100925-5.jpg 屋外の自然光での撮影。どちらも、しっかりとした描写になっている。やはり、温度が適切なのが好結果をもたらしているようだ。


20100925-6.jpgこれは、日中シンクロ。というかProCamに限らず、Polaroidのモダンカメラは、常時発光なのであるが。


20100925-7.jpg なぜかややハイキーな感じになった。コンクリート打ち放しの建物の北側なので、少し露出補正をかけるべきだったかもしれない。


20100925-8.jpg 材木屋の店先。木材の質感がそれなりに描写されている。

という訳で、やはり前回の猛暑での撮影には無理があったようだ。なによりもコントラストと解像度が全く違う。今回は、まさしくフィルムの指定温度内での撮影だったので、これが本来の実力ということになるだろう。因みに、フィルムを購入したのは7月の中旬だったので、約2ヶ月ほど冷蔵保存していたのだが、それによる劣化は認められなかった。

PZ600は、スペクトラサイズということもあってか、今一つ人気のないフィルムだが、サイズが大きいのと、ProCamのように広角レンズを備えたカメラで使えるのは、何かと便利だ。ポートレートではなく、建物等の撮影に向いている。

また、ProCamは撮影後、シャッターボタンを押し続けている間は、フィルムの排出が行われない。これは、PX/PZフィルムのように、撮影後の遮光が結果に大きく影響するフィルムの場合、大きな利点だ。撮影後カメラを裏返し、フィルム排出口に箱のようなものをあてがってからフィルムを排出させると、外光によるカブリをほぼ完全に防ぐことができるからだ。



コメント(3)

PZ600の試写、楽しく拝見させていただきました(^^)
これってPX70と同じで、画格の違いだけなのでしょうか?
PX70よりちゃんと撮れるような印象ですねぇ…。

私はスペクトラ版のポラロイドカメラを持っていないのですが、
長方形のポラも良いなぁと思いました。

すいません、PX600と書くところPX70と書き損じました(汗)
最近PX70ばかり使用していたので…(>.

そうなんです。PZ600とPX600は同じレシピなんだろうな…とは、
素人ながら推測しておりましたが、私のPX600の写りが散々だったもので、
ずいぶん写りが違うなと思い質問させていただきました。
やはり気温による濃度の違いなのですね…。
あと、カメラ本体やフィルムの個体差もあるんでしょうね…きっと。

コメントへのご丁寧なお返事ありがとうございました!
ますますファンになりました!!

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