minimal video makerのデフォルトムービーについて

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minimal video makerのデフォルトに設定されているフラッシュムービーについて、少々解説を。

This video clip is made by     minimal video maker

これが何だか判る人は、ここから先を読む必要はない。

最初の画面で、何やら恐ろしげなオッサンが緑色の目でこちらを睨んでいるが、実はこれは、spaceballsというチームの「9 fingers」というAMIGAのメガデモなのである。と説明しても、そもそもAMIGAとは何か、メガデモとは何かと問う人もあるかもしれないので、少し詳しく説明しておく。

AMIGAについては、Wikipediaの記述に譲ることにして、ここではメガデモについて説明する。メガデモというのは、要するに一枚880KB(MBではない)のフロッピーディスク容量の制約の中で、どこまで凝った映像表現が可能かを競うことを目的とした、サブカルチャー的な芸術形式なのである。AMIGAは、当時のパソコンの中で際だってグラフィックスとサウンドに優れていたが、こうしたマシンをプラットフォームとすることにより、ヨーロッパを中心としたハッカー達が秘術を尽くして様々なメガデモを作成し、公開していた。

この映像は、メガデモの後期の作品の一つで、ある意味、メガデモの白鳥の歌とも言える。この時期になると、メガデモの容量も肥大化し、この作品のようにFD二枚組のものも出てきた。とは言え、合計でも高々2MB足らずだ。

spaceballsというチームは、メガデモの最盛期に、「State of the Art」という作品で一世を風靡したチームで、この作品を観るがためにAMIGAに手を出した人は多かった。私もその一人で、自宅には、動態保存されたA500/600と、バックアップ用の未開封のA500がある。

もっとも、最近は、Windows上で動作するAMIGAのエミュレータである「Amiga Forever」があるので、実機を利用することはほとんどない。minimal video makerで利用している動画も、このエミュレータのキャプチャ機能を用いて *.avi 形式で保存したものをフラッシュムービーに変換したものである。

動画を再生すると、時折、「ギギッ」という音が混ざって聞こえるが、実はこれ、実機でデモを動作させる際に、フロッピーディスクドライブが動作する音なのである。前述のエミュレータは、こうしたところまで忠実に実機を再現しているのだ。そうして、このドライブのシーク音だけで音楽を奏でるというメガデモすら存在したのであった。

再度確認するが、これらの映像と音声が、たったの880KBのFD一枚の中に収まっていたのである。もちろんAMIGAという優れたハードウェアに依存するところが大きかったことは事実だが、それにしても信じられないようなことであった。今回、前述の方法で作成したフラッシュムービーは、約5MBの容量があるのだ。

このような背景事情を踏まえた上で、この動画を見ると、それがいかに想像を絶することであったのかが、(たぶん)理解できるだろう。


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