裏側

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昨日は、梅雨の中休みで日射しが強かった。午前中の早い時間に吉祥寺の裏道を散策する。大通り側は、取り澄ましたファサードの建物も裏側から見ると、日常性の塊だ。駐輪場に面したビルなど、蔦は這い上がるは、赤錆びたトタンの意味不明な構築物が屋上に見えるはで、なかなかの趣である。

晴れてはいるものの、上空には雲があり、夏の日射しを時折遮っている。道の反対側は、建物が撤去された更地があり、一応「立ち入り禁止」とは書かれているが、バリアの端が開いていたので、中に入ってみる。

こちらもまさに裏側の裏側で、落書きされた塀やビルの裏側のさびれた様子が郷愁を誘う。雲の影から太陽が顔を出しても、奇妙な静けさに包まれた空間は、ひたすら侘びしいだけだ。地面には、撤去された建物の廃材とおぼしきゴムのような素材の正方形のシートが乱雑に散らばっている。通りに面したビルの避難階段が、青空に向かって虚しく立ち上がっていた。

不思議なもので、それまでどんな建物が建っていたのかなどということは、全く思い出せない。そうした空虚な空間にいると、時間の流れから取り残されたような気分になるのが、それはそれで結構気に入っていたりする。


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