タグ「ポラロイド」が付けられているもの

前回の記事で紹介したように、期限切れのTZ-ArtisticをIMPOSSIBLE INSTANT LABに装填して「試写」したら、結果は思わしくなかった。コントラストが低く、色調も緑がかっている。室温保存だったのでフィルムが劣化しているのが原因だろう。

そこで、発想を転換して、デジタルデータのコントラストと色調を意図的に変えてみることにした。IMPOSSIBLE INSTANT LABのアプリでは、これらを調整する機能があるのだ。これを用いてコントラストを強め、色調を暖色系にシフトしてみた。


014.PNGのサムネール画像

その結果、青緑色のちょっと面白い結果が得られた。

20130831a.jpg
これはこれで独特の趣がある...。


PX 70 COLOR SHADE NEW VERSION TEST FILM(その2)
このフィルムは、撮影時の外気温と、撮影後の保温で結果がかなり異なる。明暗補正ダイヤルを変更しながら、5枚ほど撮影してみた。


20120204-a-es.jpg
撮影時の気温は、摂氏4度程度。良く晴れた日の順光での撮影である...。

Impossible から"PX 70 COLOR SHADE NEW VERSION TEST FILM" というのの案内メールが届いた。

"Just after the first few weeks of the New Year, some excellent news reached us from our factory in the Netherlands: A top secret, brand new version of our popular PX 70 Color Shade film has been created. According to our first tests this film is stunning, delivering a smashing performance especially when combined with flash indoors. Please enjoy this exclusive Impossible Pioneer pre-release of PX 70 Color Shade. We hope you will test this film with all of your heart and soul!"

このフィルムは、Pioneer Account を持っているメンバーだけに販売されるようだ。テストフィルムということで、価格もワンパック1400円となっていたのでオーダーしてみることにした。

20120128px70test-as.jpg
気温4度という条件下で撮影。撮影後、コールドクリップに挟んで体温で暖めた。若干露出オーバー気味だが、以下のPX70FFと比較すると、粒状性が向上しているのが判る。


20120128px70ff-hs.jpg
色味の違いは、好みの分かれるところだが、PX70FFの暗部に見られる鱗状の現像ムラは、テストフィルムではほとんど見られない。大変滑らかの印象だ。

この差は、青空を背景にした被写体では、よりはっきりと見られる...。

PX70(その2)

何となく使い方の見当がついてきたPX70だが、ラチチュードは狭い。

20120107a-s.jpg
明暗コントロールを中央にした状態で撮影したのだが、朝日を浴びた建物などを撮ると、ややオーバー気味になってしまう。一段程度絞った方が良かった。

日陰の被写体でも以下のように、少しハイキーな感じに写ってしまった...。


Revenge(PX70)

先日、思わしい結果が得られなかったPX70に再チャレンジ。

20120107b-s.jpg
前回同様、大変冷え込んだ快晴の朝だったが、明暗コントロールを中央にして、撮影後、コールド・クリップに挟んで体温で暖めてみた。前回の結果とは大違いである。

20111224a-s.jpg
気温が低い時には、明暗コントロールを絞り込まない方が良さそうだ。また、撮影後に暖めると良い結果になるようだ。

また、以下に同じ被写体を撮影して得られた、PXシリーズの過去のフィルムの画像を示すが、なかなか興味深いものがある...。

初撮り(TZ-Artistic)

TZ-Artisticで初撮り。"Expired"のフィルムが手元に沢山あるのだ。

20120103a-s.jpg
初詣に行った神社の境内で撮影。背景は黄色い落ち葉なのだがこの通り...。


ちょっと「失敗」(PX-70)

今更ながらPX-70を試してみた。IPのホームページでは、SX-70の明暗コントロールについて「When using PX 70 film with your Polaroid SX 70 camera adjust the lighten/darken wheel to the darkest setting.」とあるので、それに従ったのだが...。


20111224d-s.jpg
なんと言うか、意想外の写りになった。写真と言うよりは、むしろ絵画だ。現像液の回り込みが不十分で、画面上部に欠損があるのが見方によっては面白い。IPの名誉のために付け加えると、撮影時の気温は大変低く、摂氏3度程度だった。撮影後に暖めていれば違った結果になっていた可能性もあるが、例の遮光性の問題もあり、画像が浮かび上がるまで10分以上もかかるので、後の祭りである。数枚撮影してみたが、いずれも不思議な描写になった...。

Expired (TZ-Artistic)

期限切れのTZ-Artistic は、青みがかった色調になる。被写体を選べば、それなりに写る。

20111210a-s.jpg
なんとなく、昔の70フィルム風の色調だ。ただしコントラストは低い...。


In a dream (TZ-Artistic expired)

20111126b.jpg
冷蔵保存もせずに夏の猛暑をくぐり抜けたTZ-Artisticで撮影。青みがかってねむい描写が、まるで夢の中のようだ。スキャン画像ではわからないが、実物を手に取ると、このフィルム独特のコッテリとした色調である。被写体を選ぶと、面白い写真になる...。

Fade to black (TZ Artistic)

20111112c.jpg
ストックしてあったPolaroidの"Fade to black"を久しぶりに使ってみた。このフィルムは、TZ Artisticの特殊バージョンで、撮影後、約24時間かけて画像が黒く沈んで行くという代物だ。撮影直後は、通常のTZ Artisticと同様の、ややコッテリとした発色なのだが、約3?4時間を経過すると、上記のような暗く沈んだ色調となる。


20111112c12.jpg
約12時間経過すると、上記のような「黒い絵」となる。まだ、写っているものの形状や色彩が何とか識別できる。

20111112c24.jpg
24時間後には、上記のように目を凝らさなくては何が写っているのか判然としない。さらに時間が経過すると、画面全体がほぼ黒一色となる。

この、一日の間の色調の変化を楽しむのが、このフィルムの持ち味なのだが、こうした面白さが理解できるのほ、ごく一部のマニアだけだろう。色調の変化を途中で止めるには、フィルムを剥がして乾燥させるなどのテクニックがあるようだが、個人的には、一日後には真っ黒くなってしまうという無常観というのが気に入っている。

以下に数枚の作例を示す。いずれも撮影後3?4時間後にスキャンしたものだ...。


2 3 4 5 6 7 8 9  

アーカイブ