「LittlePrinter」と一致するもの

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6月末で延長運用を停止したはずのBergのサーバーだが、その後、ヘアカットができないなどの問題を抱えつつ先週までコンテンツの配信を続けていた。恐らくノーメンテナンスで動いていたのだろう。それが今週、いよいよ停止したようだ。運用延長のアナウンスの期限から半年近くも動作していたことになる。

昨日の土曜日には、毎週配信されていた「Japanese Family Crests」と「廃墟系」が出力されなかったし、BERG CLOUDへのアクセスもできなくなっていた。この小さなプリンターと二年間近くも付き合って来たが、いよいよサービス停止ということになり寂しい限りである。

現在は、BERGの元CEOが、テキストメッセージ交換用のデバイスとしてLittle Printerを用いるためのサーバープログラムの開発を進めているようだ。これまでとは、全く異なった使い方になるようだが、正式にサービスが開始されるのが楽しみである。

上記二つのコンテンツで最後に配信した記事を以下に掲載しておく。

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Little Printerその後

去る3月末でサービス停止ということになっていたBergのLittle Printerであるが、どうやら6月末までサービスを延長することになったとのこと。4月になっても配信が継続していたので、久しぶりにLittle Printer Blogを覗いてみたら、サービス延長と、この端末を利用した新たな取り組みについての記事が投稿されていた。

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コンセプト的には、Little Printerのエピゴーネンなのだが、商品企画としては面白いし普通の消費者にはこちらの方が便利だろう。

興味をそそられるが、お値段がちょっと。

Little Printer for Business

Bergのニュースレターで、「Little Printer for Business」なるものが紹介されていた。


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c 2013 BERG Cloud Limited

従来の製品が一般コンシューマー向けであったのに対して、ビジネスユースを前提としたサーマルプリンターとのこと。数量限定の評価版のオーダーの受付を開始したようだ。


Little Printer-5

Little Printerについて、あれこれと書いてきたが、「とりあえずスマートフォンの画面が印刷できれば良い」と思っている方も多いのではないか。これは率直に言って同感である。BERG Cloudは、このデバイスを用いたPublicationのエコシステムを目論んでいるようだが、Web関連の技術に疎い全くの素人がいきなりコンテンツ配信をするのには、やや敷居が高いというのが実情だ。

そこで最後に、iOS系の端末から、写真や画像をクラウド経由でPush配信するアプリケーションについて紹介することにする。「Little Image Printer」という無料アプリケーションで、iPhoneやiPadなどで撮影した写真や、画面のキャプチャ画像を予め登録したLittle Printerに出力することができる。カラー画像であっても、自動的にディザリングをしたモノクロ画像に変換してくれる上に、出力前に明度やコントラストの調整ができるというすぐれものである。


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App Storeからのダウンロードとインストール、設定の方法は以下の通りだ。

Little Printer-4

前稿で説明した方法に基づいて、実際にPublicationを作ってみた。テキストエディタで公開テンプレートの設定ファイルを修正し、適当なアイコンとヘッダー・フッターの画像ファイル、コンテンツの画像/htmlファイルをアップロードするだけというお手軽さである。


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実際に出力してみると、上記のような具合になる。今回は、以下に紹介する二つのものを作ってみた。

Little Printer-3

Little Printer向けのコンテンツ配信方法について少々。

このデバイスが単なるサーマルプリンターではなく「クラウド連携型出版プラットフォーム」用の装置であることについては、前稿で紹介した通りだが、HTTPやPHPなどについての基本的知識とレンタルサーバー環境があれば、簡単な手順で誰でもコンテンツ配信が可能だ。

Berg Cloudのデベロッパーページ(英文)では、コンテンツ開発のために必要な情報やツールが公開されている。

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このページでは、開発に必要な基本情報やコンテンツのソースコード例、開発用のツールなどが提供されている。因みに開発には、PHP、Python、Rubyが利用できる。

コンテンツ作成・配信のためには、PHP 5.1以上がインストールされたサーバーにFTPでファイルをアップロードできる環境が必用だが、レンタルサーバー上で個人ホームページを開設していれば特に問題はないだろう。

開発手法の詳細については、上記サイトの解説に譲るとして、以下では既存のテンプレートを用いた静的なコンテンツの作成について概要を紹介する。


Little Printer-2

前稿で概要を紹介したLittle Printerについて。

これがスマートフォン対応のハンディプリンターとは似て非なるものであることは既に述べた。繰り返すが、スマートフォンやタブレットなどと直接データをやりとりする機能は一切備えていない。あらゆるタスクは、製造販売元の英BERG社のクラウド経由で実行される仕組みになっている。

それでは、どうしてこんな製品が評価されているのだろうか? 単なるプリンターとして見れば、コンビニやスーパーのレシートのようなペナペナの感熱紙にモノクロのコンテンツが印刷されて出てくるだけの代物だ。原産地の英国はともかく、今どきの日本で、こんなスペックのものがプリンターとして評価されるとは思えない。

だが前述のように、この製品はプリンターではないのである。実はこの製品というかクラウドサービスは、「ミニマム出版プラットフォーム」とでも呼ぶべき性格を備えているのだ。


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