「megademo」と一致するもの
1993年5月26日発行のOnly AMIGA創刊号が書架に眠っているのを見付けた。AMIGA関係のBBSのメンバーが出版した同人誌的な雑誌だが、AMIGA FORMATの向こうを張ってか、一人前にピンク色のカバーディスクが附属していた。
Anarchyの「3DDemoII」。ポリゴンもののデモを得意とするチームの代表作だ。この手の作品は、高速な三次元処理が当たり前の現代においては、どうということもないように見えるが、当時のマシンパワーとメモリー容量(たったの1MB)、FDの容量(これまた880KB)を考えると驚嘆に値する。
ADICTの「MAYDAY RESISTANCE」。エンドクレジットの国際電話番号から察するに、ドイツのチームらしい。1992年の作品だが、当時としては、出色の出来であった。中世の黒ミサを想起させるような妖しげな呪文が唱えられるBGM、激しい明滅を繰り返す「ゾンビ」のガスマスクを装着した人物のシルエット、「CONTINENTAL TECK DANCE」というテキストと共に表示される抽象化された人物像、これらが相まって何とも名状しがたい不気味さを感じさせられる。
SIM DRAKE CODEXのSPEED。なんとまあFD4枚組のメガデモである。とは言え、再生時間は高々3分少々だ。
このデモ、FDの入れ替えのタイミングが微妙で、とにかく最後まで観ること自体が困難という代物である。早すぎても遅すぎても途中で画面がブラックアウトしてしまうという難物中の難物だ。
このところ、AMIGA megademo theaterのコンテンツは、「JESUS ON-E'S」のような長尺物が続いていたので、ここらで初心に返ってミニマルなのを投稿する。なにせ、毎日フランス料理のフルコースでは、いささか食傷気味になってしまうからだ。