ADICTの「MAYDAY RESISTANCE」。エンドクレジットの国際電話番号から察するに、ドイツのチームらしい。1992年の作品だが、当時としては、出色の出来であった。中世の黒ミサを想起させるような妖しげな呪文が唱えられるBGM、激しい明滅を繰り返す「ゾンビ」のガスマスクを装着した人物のシルエット、「CONTINENTAL TECK DANCE」というテキストと共に表示される抽象化された人物像、これらが相まって何とも名状しがたい不気味さを感じさせられる。
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SIM DRAKE CODEXのSPEED。なんとまあFD4枚組のメガデモである。とは言え、再生時間は高々3分少々だ。
このデモ、FDの入れ替えのタイミングが微妙で、とにかく最後まで観ること自体が困難という代物である。早すぎても遅すぎても途中で画面がブラックアウトしてしまうという難物中の難物だ。
このところ、AMIGA megademo theaterのコンテンツは、「JESUS ON-E'S」のような長尺物が続いていたので、ここらで初心に返ってミニマルなのを投稿する。なにせ、毎日フランス料理のフルコースでは、いささか食傷気味になってしまうからだ。
ポーランドからのアクセスがあったので、同国のMegademoを掲載することにする。
「TECHNOLOGICAL DEATH」。1993年の公開なので、今から15年前の作品である。内容を良く見ると、他のチームの作品のオマージュとおぼしき部分が多々見受けられる。当初は、技術的な巧拙を競っていたMegademoも、この頃から内容で勝負するものが増えてきたように記憶している。この作品などは、和歌で言うところの「本歌取り」的な構成で、見る人が見ると、オリジナル作品が思い当たる。
LSDの「JESUS ON-E'S」。それにしても、これでもかと言うばかりの長尺物だ。880KBのフロッピー2枚に何と約26分の動画と映像が収録されている。自動繰り返しスタイルのデモを別にすれば、エンドタイトルが表示されるデモとしては、十指に入る長さだろう。(因みにエンドタイトル自体も、「スターウォーズ」並みに延々と流れるので、カットしてある)さすがにここまで来ると、フラッシュムービーに圧縮変換しても100MB超のサイズになってしまう。作品内容についても、公表当時から毀誉褒貶が半ばしていたように思う。
KGBの有名なMegademo。1991年リリースで、まさに旧ソビエト連邦崩壊の年である。ペレストロイカを主導したゴルバチョフによるソ連共産党の活動停止命令と、同氏のソ連邦大統領辞任に伴い、クレムリンに掲げられていた赤旗が降ろされ、各地でレーニン像の引き倒し、破壊が行われた。
フランスのチームである「MOPS」の処女作「DENTRO」。技術的には、見るべきものはないが、ロードするのに、延々と黒い背景に白文字のシェルウィンドウが表示されるところを見ると、フロッピー上の圧縮ファイルを読み込んで展開するのに時間を要しているようだ。
とは言え、内容は、やや奇怪である。水の面が揺らいでいるような映像の背後に、中世ヨーロッパの黒ミサの呪文を思わせるようなBGMとヴォーカルが入る。こういうのを見ていると、ヨーロッパ文化圏に通底している歴史の暗いうねりが感じられるようだ。
日本では、「コモエスタ・アミーガ」で取り上げられて有名になったGuruMusicの「コンドルは飛んで行く(El Condor Pasa)」。Megademoと言えば、当時としては、ずば抜けていたAmigaのグラフィックスとサウンド機能を活かしたスピーディーで凝ったプレゼンテーションとうのが一般的だが、これは何と、フロッピードライブのシーク音を調整して「音楽」を演奏してしまうという実にユニークな代物だ。画面はAmigaのワークベンチにウィンドウが一つ開くだけというシンプルさで、動画もへったくれも無い。
そんな訳で、今月最終日の更新として、トルコ産MegademoのACCURACY作の「Istanbul」というデモを紹介しておく。グラフィックス的には、大したことはないが、エスニックな雰囲気のBGMが気に入っている。
Megademoではないが、一頃、一部のマニアの間で流行ったピンボールシミュレータである。いくつかのボードが用意されていたが、このIGNITIONが一番気に入っていた。 デザインや仕掛けも凝っていたし、何より、このオープニングにあるようにBGMが最高だ。ちょっとフィルム・ノワール的な感じで、ジャンギャバンあたりが薄暗いパブで仲間を待ちながら派手にTILTしながらやっていると似合いそうな気がする。
このところ、AMGIAのMegademoの記事ばかり投稿しているので、この多重人格的ブログにも少しは、テーマめいたものが出てきたように思われる。最初は、携帯電話のローレゾかつローフレームレートの動画を掲載するといいう趣旨だったような気もするが、AMIGA Forever 2008を入手してから、専ら昔のMegademoのキャプチャに励んでいるのだ。
そんな訳で、「AMIGA Megademo Theater」というWebページを作成してみた。レンタルサーバのディスク容量にはまだまだ余裕があるので、暇を見てコンテンツを追加して行きたい。
2 UNLIMITED
PROJECT A |
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3D Demo II
Anarchy |
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9fingers
Spaceballs |
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africa
Budbrain |
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Amiga 500 3D Graphics Demo
rockstar0815 |
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AMIGA shop guide (1993 Tokyo)
Only AMIGA |
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Anti-Lemmin
Eric W. Schwartz |
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Aquarium |
Braincell | |
BRAIN DRAIN | |
CAT megademo | |
DARKROOM | |
DENTRO | |
DESTINATION UNKNOWN | |
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El Condor Pasa |
GRU MEDITATION | |
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Hardwired
CRIONICS/SILENTS |
Hideous Mutant Freaks Spaceballs |
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HYPNAUTIC HAMMER II Extensors |
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Impulse 2 TILT |
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In a World of Ascii Impact |
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In the kitchen Anarchy |
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ISTANBUL megademo ACCURACY |
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JSUS ON-E'S LSD |
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KGB HIT FIDO KGB |
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KGB HIT FIDO (Full version) KGB |
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Linus demo Linus |
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Made in Croatia Binary |
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THe maDoNnA Demo CRIONICS |
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MAYDAY RESISTANCE ADICT |
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MULTICOLOR UNIQUE |
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NOTECH BASS |
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Pinballdreams 21st CENTURY ENTERTAINMENT |
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Point Blank Andromeda |
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Rampage The Electronics Knights |
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Rout Potion |
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SPEED SIM DRAKE CODEX |
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State of the Art Spaceballs |
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TECHNOLOGICAL DEATH MAD ELKS |
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TEKK-NO Wildfire |
CATという名前のチーム(デンマークにあったらしい)がAmiExpo92に出展したプロモーションデモ。ビジュアルは、オーソドックスであるが、ミュージックがなかなか気に入っている。特に後半になってハイテンポとなるあたりが良い。
AMIGAを使ったことのある人にはお馴染みの「Guru Meditation」。WindowsのブルースクリーンやMacの爆弾マークと同じOSのfatal errorの表示だが、この「Guru Meditation」という表現が良い。ビジネスライクで人情味のかけらもないブルースクリーンや、スノッブでお高くとまった爆弾マークと対照的に、俗世を解脱した境地が、このAMIGAのエラーメッセージには感じ取れると言ったら、何やら新興宗教じみた印象を持たれるかもしれない。しかし、AMIGAというのは、妙にユーモラスなマシンで、このfatal errorメッセージ以外にも、画面表示の切り替え時にマウスカーソルが「Zzz」となったりして憎めないところがあったものだ。
これまた有名なwildfireの「TEKK-NO」。後半部分の見せ所で、これだけ動きが速いと、フラッシュムービーに変換する際に、少々コマ落ちしてしまう。まあ、YouTubeなんかで有無を言わさず変換されるよりは、画面サイズ等のパラメータを最適化できるだけマシか。